神経性食欲不振症および非定型神経性食欲不振症のアジア人青年における低骨密度の有病率と危険因子。
アブストラクト
目的:この後方視的研究は、神経性食欲不振症(AN)および非定型ANであるアジア系思春期女性における診断時の低骨密度(BMD)の有病率と危険因子を評価することを目的とした。
方法:シンガポールの小児病院で治療を受けた10~18歳のANおよび非定型AN患者213人のBMD結果を解析した。線形回帰分析を用いて、摂食障害のタイプ、病前体重、無月経期間が低BMDの危険因子であるかどうかを検討した。BMD評価を繰り返した患者のサブセットについて、BMDの変化に対する体重または月経の回復の影響を評価するために対のt検定を用いた。
結果:受診時のBMD身長-年齢Zスコア<-2の有病率は、非定型AN(2.3%)よりもAN患者(13.0%)で高かった(p = 0.034)。多変量回帰において、非定型ANと診断された患者は、腰椎(B = 0.394、p = 0.009)および頭部を除いた全身(B = 0.774、p = 0.010)の低BMDに対して予防的であった。無月経の期間はすべての部位でBMDと関連していなかった。BMD測定を繰り返した患者では、体重または月経が回復した患者のBMD Zスコアの悪化が有意に少なかった(R = -0.22 ± 0.59、NR = -0.69 ± 0.43、p = 0.029)。
結論:本標本において、無月経の期間はBMDと関連していなかった。ANの診断は、非定型ANよりも低いBMDと相関していた。摂食障害を有するアジアの青年における無月経、体重の状態、および骨の健康との関係をよりよく理解するためには、さらなる研究が必要である。
社会的意義:この標本では、ANを有するアジアの青年の13%および非定型ANを有するアジアの青年の2.3%が低BMDであった。本研究集団では、無月経の期間はBMDと相関しなかった。ANを有する青年において、病前BMIが最も高い時に低体重であったという既往歴は、低BMDと相関している。このような集団の骨の健康状態を評価する際には、医師が徹底的な体重歴を聴取することが重要である。