ターナー症候群の小児患者における閉塞性睡眠呼吸障害の高い有病率。
DOI:10.1002/ohn.576
アブストラクト
目的:ターナー症候群(TS)の女児は、閉塞性睡眠呼吸障害(oSDB)と関連した特徴を持つことが多い。しかし、TSにおけるoSDBについてはほとんど知られていない。ここでは、若年TS患者におけるoSDBの特徴を明らかにし、関連する危険因子を同定することを目的とした。
研究デザイン:レトロスペクティブ横断研究。
設定:小児科3次病院。
方法:2007年10月1日から2019年12月31日までに当院を受診したTSと診断され、初診が6歳以前であった患者のカルテを検討した。oSDBの有病率を1標本二項比例検定により一般小児集団と比較した。oSDBと診断された患者とそうでない患者との間で臨床的特徴を比較し、oSDBの危険因子を同定した。
結果:TS患者151例中73例(48%)がoSDBと診断され、これは一般小児集団(12%、P<0.0001)の4倍であった。多変量モデルでは、アデノイド肥大、扁桃肥大、下鼻甲介肥大、出生時体重、発育不全、最終受診時の高年齢がすべてoSDBのオッズ上昇と関連していた。
結論:TSの幼児はoSDBの有病率が高いため、oSDBのスクリーニングを受けるべきである。関連する危険因子とoSDBの症状がある場合には、睡眠ポリグラフ検査を実施すべきである。TS患者はすでに行動上の問題、神経認知障害、成長障害のリスクが高まっており、oSDBによって悪化する可能性があるため、oSDBの治療は必須である。