非工業化コインブラ(ポルトガル)における結核による死亡率の変化:1861年から1914年の間の傾向。
アブストラクト
抗生物質とワクチン接種以前は、結核の経過はほとんど患者の免疫反応に依存していたことを考慮し、本研究では、19世紀から20世紀への移行期においても死亡率プロファイルは同様であったという仮説を検証した。コインブラ市営コンチャーダ墓地に埋葬された人々の経歴データを分析し、市内で生まれ、死因として結核が登録された人々の記録をSPSSを用いて分析した。死亡年をグループ分けした:1861-1870年(n=124、22.5%)、1871-1880年(n=234、42.4%)、1910-1914年(5年間、n=194、35.1%)である。結核による死亡率は年々増加している。合計552人、女性242人(43.8%)、男性310人(56.2%)が結核で死亡した(p < 0.05)。死亡時の平均年齢(最小=11日、最大=86歳)は時代とともに低下し、20歳以上ではそれぞれ51.8歳、53.1歳、35.8歳であった。肺結核(n=38、1861-1870;n=115、1910-1914)と髄膜結核(n=0、1861-1870;n=48、1910-1914)による死亡は経時的に増加したが、瘰癧は減少した(n=23、1861-1870;n=3、1910-1914)。骨結核で死亡したのは12歳男性(0.2%)のみであった。乳児(0~3歳)の死亡率は主に7~10月に発生した(50.5%、48/95人)。検証された仮説は確認されなかった。結核による死亡が増加しているが、これは人口の増加、生活環境の悪化、細菌の病原性や宿主免疫系の変化の結果であると考えられる。