思春期早発症の女性小児における前葉下垂体MRIの特徴の診断的価値。
アブストラクト
目的:女性小児の思春期早発症(PP)に対する前葉下垂体MRI(磁気共鳴画像法)の特徴の診断価値を評価し、臨床における非侵襲的診断法を確立する。
材料と方法:合計126名の女性小児(臨床的に中枢性思春期早発症[CPP]、不完全性思春期早発症[IPP]、および対照と診断された女性小児、それぞれ37名、57名、32名)を本研究に登録した。データを収集し、分散分析を用いて分析した。ピアソン相関とステップワイズ多変量線形回帰分析を用いて関連を調べ、予測モデルを構築した。診断効果の評価には、ROC(Receiver Operating Characteristic)分析を用いた。
結果:下垂体前葉体積(aPV)、下垂体前葉高さ(aPH)、信号強度比(SIR)の値、身長、体重、および7つの検査項目は、各群における視床下部-下垂体-性腺軸の活性化状態と密接に相関していた(すべてp<0.05)。aPV、体重、aPHを含むモデル1と、SIR、aPV、身長を含むモデル2を構築し、予測黄体形成ホルモン(LH;R = 0.271)とLH/卵胞刺激ホルモン(FSH;R = 0.311)を求めた。ROC分析によると、予測LH、予測LH/FSH、aPVはCPPと対照を区別する上位3つの最良予測因子であり(AUC=0.969、0.949、0.938)、予測LH/FSHはCPPとIPPおよび対照を区別する最良予測因子であった(AUC=0.829、0.828)。
結論:下垂体前葉体積そのもの、および下垂体前葉MRIの主な特徴を含む予測モデルは、PPの診断効率を高め、非侵襲的で信頼性の高い診断法を提供した。