COL1A2変異を有する患者における骨形成不全症の表現型分類の不一致:症例報告。
アブストラクト
背景 骨形成不全症(OI)は、1型コラーゲン(COL1)ま たはその相互作用タンパク質の変異に起因する希 少な遺伝病である。このような変異は骨構造の 欠陥を引き起こし、骨がもろくなり、低身長、難聴、 歯の問題などを引き起こす。現在の分類体系では、起立耐性失調は、疾患の重篤度と、 青色強膜や歯の異常などの特異的な特徴の組み合わせを 含む臨床表現型に従って、病型に分類されている。症例報告 ここでは、胎内で起立耐性失調と診断され、生後当院 の小児科で経過観察を受けている3歳の男児の臨床 報告を行う。患者は、多発性骨骨折、小頭囲、青色強膜を持 って生まれ、後に象牙質形成不全症(DI)と診断された。生後すぐにビスフォスフォネートとカルシウム/ ビタミンDの治療が開始された。この患者の起立耐性失調のタイプは、周産期と出生 後の表現型の劇的な違い、青色強膜の存在、さらに DIと診断されたため、結論は出なかった。患者は、生後1回のみ新たな骨折を経験し、低身長以外 の体格は正常であり、健康であった。結論 この症例は、劇的な周産期と軽度の生後起立耐性失調 の表現型から、ユニークなものである。このことと出生後の特徴のユニークな組み 合わせは、古典的な起立耐性失調型分類が非典型的な病型呈 現において決定的なものではないことを示している。この症例は、現在の起立耐性失調の命名法 から外れた新たな分類の可能性を示している。しかし、薬物治療が起立耐性失調の臨床転帰 に有益な役割を果たす可能性は否定できない。