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肺炎球菌結合型ワクチンは、導入後8年経過したスウェーデンの子供たちに持続的な効果を示した。
アブストラクト
目的:2007年にスウェーデンのストックホルムで、肺炎球菌の7つの血清型をカバーする肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)が導入された。2011年に13価ワクチン(PCV13)に置き換えられた。われわれは以前、PCV7導入4年後に幼児の肺炎と副鼻腔炎の発生率が減少したことを報告した。今回の研究では、肺炎、副鼻腔炎、乳様突起炎、髄膜炎の発生率をさらに4年間追跡調査した。
方法:2003年から2016年までストックホルム地域で入院した17歳までの小児を対象とした有効な病院登録データを調査した。細菌性肺炎、副鼻腔炎、乳様突起炎、細菌性髄膜炎または蓄膿症とコードされた肺炎と診断された11115例すべてを同定した。対照群はウイルス性肺炎または腎盂腎炎であった。
結果:副鼻腔炎、乳様突起炎、髄膜炎で入院した2歳未満の小児の罹患率は、ワクチン接種後8年間で61~79%有意に減少した。細菌性肺炎による入院も同じ年齢層で19%~25%減少した。これらの変化は、おそらくワクチンと診断ルーチンの変化の両方によるものであろう。
結論:2歳未満の小児に対するワクチン接種の効果は、肺炎球菌結合型ワクチン導入後8年間持続した。