小児および青年の婦人科適応に対するロボット支援手術:ヨーロッパの多施設報告。
アブストラクト
ロボット支援手術(RAS)は、小児集団でますます採用されるようになっている。この後方視的多施設研究は、小児患者における婦人科適応でのRASの適用を報告することを目的とした。3年間に4つの異なる施設で手術された、婦人科病変を有するすべての女児の医療記録を後方視的に収集した。ロボットドッキング時間、総手術時間、入院期間(LOS)、鎮痛薬投与必要時間、合併症発生率、転換率、病理所見を解析した。23人の女児、年齢中央値12.3歳(範囲0.6-17.8)、体重中央値47.2kg(範囲9~73)で、以下のRAS手術を受けた:卵巣嚢腫/腫瘤に対する卵巣嚢腫摘出術(n = 10)、卵巣複合体腫瘤に対する卵巣卵巣摘出術(n = 6)、ターナー症候群SRY +に対する両側性腺摘出術(n = 1)、卵管病変に対する卵管摘出術(n = 1)、傍卵管嚢腫切除術(n=1)、ガルトナー嚢腫切除術(n=1)、膣傍神経節腫切除術(n=1)、尿路性器洞瘻孔閉鎖術(n=1)、回腸奇形に対する回腸フラップを用いた膣形成術(n=1)。手術時間中央値は144.9分(範囲64-360)、ドッキング時間中央値は17.3分(範囲7-50)であった。開腹手術や腹腔鏡手術への変更はどの症例でも必要なかった。LOS中央値は2.1日(範囲1~7)、鎮痛薬必要量中央値は2.2日(範囲1~6)であった。1例(4.3%)が再発性Gartner嚢胞(Clavien 3b)のため再手術を必要とした。この予備的経験は、RASが小児患者の婦人科病変の外科的治療において安全で実行可能であることを示したが、従来の腹腔鏡手術に対する優位性を確認する決定的なデータは得られていない。このような適応に対するゴールドスタンダードアプローチを同定するためには、ランダム化された前向き比較研究が必要である。