ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン推奨の質が低い医療従事者の特定:系統的レビュー。
アブストラクト
目的:青少年のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種率を高めるためには、医療従事者(HCP)のコミュニケーションを強化することがエビデンスに基づくアプローチである。今後の介入をより的確に行うために、HPVワクチン接種勧奨の質を向上させる必要があるHCPのサブグループに関するエビデンスを統合することを目的とした。
方法:2012年から2022年までに発表された、米国の青少年に対するHPVワクチン勧奨の質(勧奨の一貫性や強さを含む)に関する定量的研究を5つのデータベースから検索した。2名のコーダーが、Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analysesガイドラインに従い、適格な各研究のデータを独立して抄録した。臨床的特徴およびHCPの特徴による推奨の質のばらつきを要約した。
結果:対象となった28の研究により、より質の高い推奨の実践を行っているHCPの割合は比較的低く(30の指標で中央値:61%)、推奨の質はHCPのサブグループによって異なることが示された。最も一貫した所見は、小児科のHCPの方が家庭医療のHCPよりも質の高い推奨を行っていたこと(11研究中8研究、2-60ポイントの差)、HPV関連の知識がより高い推奨の質と関連していたこと(7研究中4研究)であった。ほとんどの研究では、臨床的役割(例:医療者対看護師)やHCPの属性(例:性別、年齢、人種/民族)による推奨の質の差は観察されなかった。
考察:研究は、HCPの推奨の質を向上させる必要性がかなりあることを示唆しており、将来の介入を目標とする機会もある。