青少年のワクチン接種のための地域参加型メッセージングを用いたブートキャンプの翻訳:クラスター無作為化試験。
アブストラクト
背景:米国の農村部に住む青少年の定期予防接種率は、都市部に住む青少年よりも低い。われわれは、地域に根ざした参加型介入であるBoot Camp Translation(BCT)が、農村部の青年のワクチン接種率に及ぼす効果を測定しようとした。
方法:2018年9月~2021年11月に、コロラド州の農村部16郡を対象としたクラスター無作為化比較試験を実施した。介入郡の地域住民はBCTに参加し、思春期のワクチン接種を地元で改善するための介入を開発した。思春期のワクチン接種率は、コロラド州予防接種情報システムを用いて測定した。
結果:11~12歳では、HPV接種開始率、HPV最新接種率、MenACWY接種率、Tdap接種率は、対照群と介入群で介入前より介入後のほうが低かった。介入群の11~12歳では、HPVワクチン接種開始のオッズ(調整オッズ比[aROR]=0.93、95%信頼区間:0.85~1.02、p=0.10)またはHPVワクチン最新接種のオッズ(aROR:1.10、95%信頼区間:0.98~1.23、p=0.11)に、対照群と比較して介入後と介入前との有意差はなかった。11~12歳では、介入群におけるMenACWYとTdapの接種割合の減少は、対照群よりも有意に大きかった。13~17歳では、両群とも介入前から介入後にかけて、HPV接種開始率、HPV最新接種率、MenACWY接種率、Tdap接種率に有意な増加がみられたが、群間に有意差はなかった。
結論:11~12歳のワクチン接種率は介入前から介入後にかけてわずかに減少したが、13~17歳のワクチン接種率は増加した。BCT介入による効果は見られなかった。本研究はCOVID-19のパンデミックと同時期に行われたため、ワクチン接種率向上に対するBCTの有効性に関する我々の知見は一般化できない可能性がある。
臨床試験登録:本研究はClinicalTrials.gov(NCT03955757)に登録された。