掲載日:
中枢性思春期早発症の診断のための短時間ゴナドトロピン放出ホルモン刺激試験。
アブストラクト
背景と目的ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)刺激試験は中枢性思春期早発症(CPP)を診断するためのゴールドスタンダードな方法であるが、120分以上にわたる複数回の採血が必要である。本研究の目的は、より短時間の検査で同等の診断精度が得られるかどうかを評価することである。材料と方法思春期早発症の徴候のために紹介された連続した小児患者188人(女性169人)のGnRH検査をレトロスペクティブに検討した。ホルモン値の診断精度は、異なる時点(GnRH刺激後15分、0分、60分、90分、120分)で評価した。結果130例(69%)でCPPと診断され、111例(85%)が女性であった。CPPの診断に対する感度および特異度は、刺激後30分および60分のLH値が4.7mU/mL以上で99%以上となり(ROC曲線下面積(AUC)=1)、残りの時点では診断精度はそれ以上上昇しなかった。診断精度に性差は認められなかった。30分後のLH/FSH比は94.9%の感度を示し、AUCは0.997、値は0.76以上であった。結論60分という短時間のGnRH検査は、CPPの診断に最適な結果をもたらした。したがって、検査をさらに1時間延長することは不要であり、推奨できない。