精巣および卵巣性索間質腫瘍を有する小児および青年の腫瘍学的および内分泌学的転帰。TGM13全国登録の結果。
アブストラクト
理由:性索間質腫瘍(SCST)はホルモン活性があり、まれである。その目的は、内分泌学的徴候と転帰について記述することである。
方法:2014年から2021年の間にTGM13レジストリに登録されたSCST患者(19歳未満)を抽出した。
結果:63例の卵巣SCST(若年性顆粒膜腫瘍(JGT)n=34、セルトリ-ライディッヒ細胞腫瘍(SLCT)n=17、その他のSCST n=12)を対象とした。年齢中央値は13.1歳(0.4-17.4歳)であった。9/17のSLCTに生殖細胞系列のDICER1遺伝子変異がみられた。61人がFIGO病期I期であった(IC n = 14)。15例に術後補助化学療法が施行された。7人が再発し(FIGO IA n = 3、IX n = 2、III n = 2)、1人が死亡した。追跡期間中央値は42ヵ月(2.5-92)で、3年無増悪生存率(PFS)は89%(95%信頼区間76%-95%)であった。15例の精巣SCST(ライディッヒ細胞腫瘍n=6、JGT n=5、セルトリ細胞腫瘍n=3、混合SCST n=1)の年齢中央値は6.4歳(0.1-12.9)であった。腫瘍-リンパ節-転移(TNM)病期は14例でpSIであった。8人が腫瘍摘出術を、7人が睾丸摘出術を受けた。再発を経験したものはいなかった。41人の患者(18人は思春期前)について内分泌学的データがレビューされた。診断時に内分泌症状は女性29/34人、男性2/7人にみられた(女性化乳房)。中央値11ヵ月の追跡調査後、15人の患者に内分泌異常が持続した:女性化乳房/乳房成長(男性2人、思春期前女性1人)、思春期早発症/思春期早発症(思春期前女性4人)、多毛症/月経異常/声がれ/ほてり(思春期前女性8人)。最終追跡調査時の平均身長は正常範囲内であった(標準偏差+0.3)。
結論:SCSTは予後良好である。精巣原発の腫瘍切除は安全であると思われる。診断時に一般的であった内分泌学的障害は持続する可能性があり、内分泌学的フォローアップが必要である。