"私はそこにいるべきでないといつも感じていた"。父親への移行期における父親の家族医療への関与に関する国際的質的研究。
アブストラクト
目的: 家庭保健サービスに父親が参加することは、家族全体の健康と福祉に恩恵をもたらす。出産は伝統的に女性的な出来事と考えられてきたが、家族医療におけるジェンダー平等のパラダイムの変化に伴い、父親の役割も変化しつつある。本研究の目的は、妊娠中から乳幼児期にかけてのヘルスケアへの関与に関する父親の認識と経験を探ることである。
調査デザイン: 多国にわたる大規模な横断的調査に質的な自由記述による質問を組み込み、妊娠中のパートナーおよび/または赤ちゃんと一緒に受診した際の父親の医療への出席、参加、経験を調査した。
設定および参加者:国際的な有料オンライン調査プラットフォームであるProlific®を通じて、妊娠中および新米の父親を募集した。
調査結果:様々な状況やケアモデルを経験した28ヵ国の父親から質的回答(n=889)が得られた。その結果、ほとんどの父親がマタニティヘルスケアや早期育児関連ヘルスケアへの参加や出席を希望していたものの、父親個人、組織的背景、社会的レベルで複数の障壁が確認されたことが示唆された。父親がヘルスケアに参加する際の障壁として、ジェンダーバイアスや制限的なジェンダー規範といった否定的な社会的要因が報告された。一方、父親が障壁を克服できた要因としては、父親のパートナーの自律性や意思決定能力に対する信頼感、臨床医との信頼できる専門的関係、対人スキルの高い臨床医などが挙げられた。
結論:父親が出産や育児初期のヘルスケアに参加するには、複数の障壁がある。これらの障壁に関する知識は、父親、母親、乳幼児のいずれにとっても利益となるような、父親のより成功的な参加戦略を含むような医療の再設計に役立てることができる。
実践への示唆:母親、父親、乳幼児の3人組と相談する医療専門家は、両親の医療ニーズに対応する理想的な立場にある。包括的な対人関係スキルを用い、信頼できる関係を構築することによって、父親を早期に家族の健康管理に関与させることは、父親のメンタルヘルスを改善する可能性があり、家族全体の健康、ウェルビーイング、安全性に利益をもたらす可能性がある。