バイリンガル児童における文法性と発話長の診断精度.
アブストラクト
目的:本研究の目的は、スペイン語・英語バイリンガル児の発達性言語障害(DLD)を識別するために、自発言語サンプルから得られた2つの尺度、平均単語発話長(MLUw)と文法的発話の割合(PGU)の診断精度を検討することである。我々は、最良言語と総合言語の2つのアプローチを検討した。
方法:本研究の対象者は、DLDのある(=36人)、ない(=38人)のスペイン語と英語のバイリンガル児74人である。言語サンプルは、英語とスペイン語のFrog wordless picture booksを使用し、ストーリーの再話とストーリー生成の課題を通して引き出された。ストーリーを書き起こし、Systematic Analysis of Language Samples (Miller & Iglesias, 2020)を用いてコード化し、両言語のMLUwとPGUを抽出した。
結果:ロジスティック回帰分析により、PGU、MLUw、年齢を含むモデルが、グループ帰属の予測において最も高い診断精度を達成することが示唆された。最良言語と全言語のどちらのアプローチも、診断精度はまずまずであった。
結論:PGUとMLUwの組み合わせは、バイリンガル児のDLDの鑑別に有用な診断ツールである。臨床的意義と有用性について考察する。