子宮-胎盤血管発達の第一期3Dパワードップラーイメージングマーカーは出生時の胎盤重量および直径と関連する:ロッテルダム周産期コホート。
DOI:10.1016/j.placenta.2024.01.019
アブストラクト
はじめに:初期の子宮-胎盤血管の発達は、妊娠期間を通して胎盤の発達と機能に影響を与える。我々は、妊娠初期の子宮-胎盤血管の発達障害が、分娩後の胎盤の病理学的特徴と関連しているかどうかを調べた。
方法:妊娠継続中の65例を対象としたこの前向き観察研究では、妊娠7週、9週、11週に胎盤の3次元パワードップラー超音波検査を行った。胎盤容積(PV)を測定するためにVOCALソフトウェアを適用し、子宮胎盤血管容積(uPVV)を測定するためにバーチャルリアリティベースのセグメンテーションを行い、子宮胎盤血管骨格(uPVS)を生成するために骨格化アルゴリズムを適用した。血管形態は、uPVSの各ボクセルに形態学的特徴(すなわち、末端、分岐点、交差点、血管点)を割り当てることによって定量化した。分娩後、胎盤を測定し、アムステルダム基準に従って組織学的に検査し、母体の血管不全(MVM)を評価した。線形混合モデルを用いてPV、uPVV、uPVS発症の軌跡を推定した。交絡因子を調整した多変量線形回帰分析を用いて、PV、uPVV、uPVSの発生と分娩後胎盤の特徴との関連を評価した。
結果:PVの初回発生と分娩後胎盤の測定値との間に関連は認められなかった。第一期子宮胎盤血管発達の増加は、uPVV(β=0.25[0.01;0.48])、uPVS終点(β=0.25[0.01;0.48])、分岐点(β=0.22[0.05;0.37])、交差点(β = 0.29 [0.07; 0.52])、血管点(β = 0.09 [0.02; 0.17])は分娩後の胎盤径と正の相関を示した。 uPVVは分娩後の胎盤重量と正の相関を示した。MVMとの関連は認められなかった。
考察:妊娠初期の子宮-胎盤血管系の発達は、分娩後の胎盤の大きさと関連しており、胎盤組織の発達はそれほど寄与していない。