気管支肺異形成の予測:外脳症児における初日の胸部X線写真胸郭面積。
アブストラクト
目的:脳挫傷児の初日における胸部X線胸郭下面積(CRTA)により示される出生前の肺の成長異常が対照児と比較して認められるかどうか、またCRTAにより気管支肺異形成(BPD)の発症を予測できるかどうかを検討する。
方法:2004年1月から2023年1月までにケアされた脳外患児を対象とした。対照は、出生時に呼吸駆動がないために人工呼吸された新生児で、肺疾患がなく、生後6時間までに酸素補充が必要でなかった。X線写真はSectra PACSソフトウェア(Sectra AB, Linköping, Sweden)によりデジタル画像ファイルとして取り込まれた。胸郭周囲をフリーハンドでトレースし、ソフトウェアでCRTAを算出した。
結果:64名の脳外患児と130名の対照児が含まれた。外脳症を有する乳児は、対照群(2,547 [2,153-2,932]mm、p<0.001)と比較してCRTAの中央値(IQR)が低かった(1,983 [1,657-2,471]mm)。多変量回帰分析の結果、外脳症児は対照群と比較してCRTAが低かった(p=0.001)。外脳症群では、BPDを発症した群(n=14、1,530 [1,307-1,941]mm)のCRTAは、発症しなかった群(2,168 [1,865-2,672]、p<0.001)と比較して低かった。多変量回帰分析の結果、CRTAは男性の性および妊娠年齢で調整した後、BPD発症と関連していた(p=0.021)。
結論:脳外児の初日のCRTAが対照群と比較して低いことは、BPD発症を予測した。