思春期早発症の治療を受けた小児のBMIに対するGnRHアナログ治療の効果:系統的レビューとメタ解析。
アブストラクト
はじめに:今回のメタアナリシスの目的は、思春期早発症児のBMIに対するGnRHa治療の効果を、GnRHa治療前と治療後で系統的に評価することであり、また、初診時のBMIによって正常体重群、過体重群、肥満群に分類し、異なるBMIの思春期早発症児の体組成に対するGnRHa治療の効果を解析することである。
内容:PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Library、China National Knowledge Infrastructure (CNKI)、Chinese Scientific Journal Database (VIPデータベース)、Wan fangデータベースを用いて、思春期早発症児のGnRHa治療後の肥満度標準偏差スコア(BMI-SDS)に関する関連文献を検索し、メタアナリシスを行った。
要約:計8件の研究が含まれ、総サンプル数は715例であった。メタアナリシスの結果、思春期早発症の小児では、GnRHa治療後にBMI-SDSが開始前と比較して増加することが示された[(加重平均差(WMD)=0.23、95%CI:0.14-0.33、p=0.000)]、また、正常体型の小児でも増加し[(WMD=0.37、95%CI:0.28-0.46、p=0.000)]、過体重または肥満群の小児ではBMI-SDSに有意な変化は認められなかった[(WMD=0.01、95%CI:-0.08-0.10、p=0.775)]。
展望:全体として、思春期早発症児ではGnRHa治療終了時にBMI-SDSの増加が観察された。さらに、体組成に対するGnRHa治療の効果は、BMIの状態が異なる小児間で異なることが判明した。臨床医は、小児に対する健康的なライフスタイルの推進と個人に合わせた食事管理を強調すべきである。