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低身長の子供における成長ホルモン治療:診断が親に与える影響。
アブストラクト
目的:この前向き多施設共同研究は、(1)ヒト成長ホルモン(hGH)治療開始後1年間における低身長児の親が報告する健康関連QOL(HRQOL)の変化、および子どもの状態が親自身に及ぼす影響を検討すること、および(2)子どものHRQOLと身長の伸びの主効果および交互作用に基づいて予測することを目的とした。
方法:特発性成長ホルモン分泌不全症、低身長症、または特発性低身長症と診断された4~18歳の小児の両親110名を、参加した11のドイツの小児内分泌専門医から募集し、hGH治療開始前と1年後に低身長特有のQoLISSY(Quality of Life in Short Stature Youth)質問票に記入してもらった。
結果:子供の低身長が両親に与える悪影響は、診断や治療状況とは無関係に、時間の経過とともに減少した。さらに、治療状況と身長の伸びは、子どもの親が感じるHRQOLの改善と介護負担の減少との関連を緩和した。
結論:小児のHRQOLの改善と親の介護負担の減少に基づき、小児に対するhGH治療を決定する際には、親と小児の視点を考慮した患者報告アウトカムを考慮すべきである。