9~14歳の女児におけるイノバックス2価ヒトパピローマウイルスワクチンの安全性と免疫原性:第3相臨床試験の中間解析。
アブストラクト
背景:世界保健機関(WHO)が推奨するヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種スケジュールには、9~20歳を対象とした1回または2回の接種スケジュールと、1回接種の有効性またはイムノブリッジングに関するデータ作成のアドバイスが含まれている。現在進行中のInnovax社の2価(16型と18型)HPVワクチン(Cecolin®)の第3相試験では、低・中所得国において代替投与スケジュールを評価し、9~14歳の女児における1回投与後のデータを作成している。6ヵ月間投与群の中間データを示す。
方法:バングラデシュとガーナにおいて、1,025人の女児を、6ヵ月、12ヵ月、または24ヵ月間隔でセコリンを2回投与する群、ガーダシル®を1回投与後24ヵ月目にセコリンを1回投与する群、または6ヵ月間隔でガーダシルを2回投与する群(参照群)に無作為に割り付けた。血清学的検査は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)およびサブセットでは中和アッセイにより測定した。主要評価項目は、2回目の投与から1ヵ月後におけるセコリンスケジュールのレファレンスに対する免疫学的非劣性である。安全性の評価項目は、ワクチン接種後7日間および30日間の反応原性および非要請有害事象、ならびに試験期間中の重篤な有害事象である。
結果:中間解析では、1群あたり205人が参加し、0ヶ月、6ヶ月スケジュールの2群のデータが含まれた。投与2回目の1ヵ月後、参加者の100%がELISAで血清陽性を示し、両抗原でセロコンバージョンが認められた。セコリンのガーダシルに対する非劣性が証明された。1回の投与から6ヵ月後、96%以上の参加者がELISAにより両方のHPV抗原について血清陽性を示し、セコリン投与後の方が幾何平均濃度が高い傾向が見られた。反応原性と安全性は両ワクチン間で同等であった。
結論:0ヶ月、6ヶ月スケジュールのセコリンは強固な免疫原性を示した。ガーダシルに対する非劣性は、0、6ヵ月スケジュール後1ヵ月で証明された。1回接種後の免疫原性は、6ヵ月後までガーダシルと同等であった。両ワクチンとも安全で忍容性も良好であった(ClinicalTrials.gov No.04508309)。