小児嚢胞性線維症患者における慢性鼻副鼻腔炎の外科的および内科的管理:嗅覚症状への影響。
アブストラクト
背景と目的:嗅覚障害(OD)は副鼻腔機能障害患者によくみられるが、青年嚢胞性線維症(AwCF)における嗅覚障害の有病率および重症度は不明である。ODは食事欠乏の一因となり、栄養上の課題を悪化させる可能性がある。われわれは、AwCFにおける副鼻腔症状の内科的および外科的管理の有効性および嗅覚機能への関連した影響に関する文献を検討することを目的とした。
方法:PRISMA-ScRプロトコルに従って1980年から2022年までのPubMed、Embase、Web of Science、およびEbsco CINAHLの系統的文献検索を行い、偏りのリスクとともに研究デザイン、患者の人口統計学、臨床的特徴、および転帰に関するデータをまとめることを目的としたスコープレビューを実施した。
結果:368の抄録のうち、AwCFのみを評価した論文は3報で、合計34人の患者を対象とした。2件の研究では、内視鏡的副鼻腔手術(ESS)とドルナーゼαが評価された。さらに、小児と成人の CF 患者が混在する 6 件の論文が含まれ、合計 313 例が対象となった。介入には、ESS、elexacaftor-tezacaftor-ivacaftor(ETI)、ivacaftor、生理食塩水、dornase alfa、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸とトブラマイシンの併用が含まれた。アウトカム評価には、非妥当性調査(4/9)および妥当性調査(4/9)を用いたODの主観的評価、心理物理学的嗅覚検査(1/9)が含まれた。ESS、FESS、ドルナーゼアルファ、アイバカフトール、高張および等張生理食塩水を評価した研究では、統計学的に有意なODの改善が報告された。
結論:AwCFに対する内科的および外科的介入が嗅覚に及ぼす影響に関するデータは限られている。嗅覚の評価は多くの場合、主観的かつ定性的な自己報告に限られていた。我々は、心理物理学的検査により嗅覚の転帰を追跡することが、食事制限や体重管理の問題を抱えるこの集団において重要であることを示唆している。