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小児のSARS-CoV-2ウイルス性肺炎において、肺超音波検査は高フェリチン血症と入院を予測するが、トロポニンの上昇は予測しない。
アブストラクト
SARS-CoV-2はしばしばウイルス性肺炎、高フェリチン血症、Dダイマー、乳酸脱水素酵素(LDH)、トランスアミナーゼ、トロポニン、CRP、その他の炎症マーカーの上昇を引き起こす。肺超音波検査は、ウイルス性肺炎の診断と重症度の層別化にますます使用されるようになってきている。2019/11/30~2021/8/14に当院の小児救急部でポイントオブケア肺超音波検査を受けた生後14日~21歳の患者の受診427例をレトロスペクティブに検討した。肺超音波検査は,6 段階の順序尺度を用いて分類した.肺超音波異常は、閾値効果で入院の増加を予測した。検査値異常の増加は、EDからの退院の減少、病棟およびICUへの入院の増加と関連していた。SARS-CoV-2陽性患者では、フェリチン、LDH、トランスアミナーゼが肺超音波検査異常と有意に関連していたが、CRPやトロポニンは関連していなかった。この効果はSARS-CoV-2陰性患者では示されなかった。D-ダイマー、CRP、トロポニンは肺超音波検査が正常でも上昇することがあった。