生殖関連先天性欠損症の世界、地域、国の負担、1990-2019年。
アブストラクト
背景:クラインフェルター症候群(KS)、ターナー症候群(TS)、泌尿生殖器先天異常(UCA)を含む生殖関連先天異常(RCBD)は、重篤な身体的・心理社会的障害を引き起こす可能性がある。RCBDが小児や成人に及ぼす世界的な影響は不明であり、集団の質の高い発展や平均寿命の伸びを制限している。
方法:204の国と地域のKS、TS、UCAの年間発症率、有病率(PR)、障害調整生存年(DALY)率を収集した。推定年間変化率(EAPC)の算出には線形回帰が用いられた。最後に、ピアソン相関分析を用いて、各指標のEAPCと社会人口統計指数(SDI)との関係を調べた。
結果:世界的に、年齢標準化有病率(ASPR)はKSとTSで減少傾向、UCAで増加傾向であった。1歳未満児のDALY率は、KSとUCAでは低下傾向にあったが、TSでは依然として上昇傾向にあった。AS-DALY率はKS、TS、UCAですべて減少傾向にあった。KS、TS、UCAのDALY率は、北米の高所得国で高かった。さらに、TSとUCAの負担はSDIの増加とともに減少したが、KSの負担はSDIの増加とともに増加した。
結論:1990年以降、RCBDの世界的な負担は減少している。この知見は、政策立案者がRCBDの負担を軽減するために費用対効果の高い介入を実施するのに役立つ。