イタリアの小児におけるロタウイルスワクチン接種率とその決定要因:2022年OBVIOUS*プロジェクトにおける横断的研究。
アブストラクト
はじめに:世界保健機関(WHO)は、ロタウイルスを5歳未満の小児が罹患するウイルス性胃腸炎の最も重篤な原因のひとつと定義している。イタリアや他の欧州諸国は、ロタウイルスワクチン接種率に関する詳細なデータを公表していない。本研究の目的は、イタリアにおけるロタウイルスワクチン接種率とその推進力を評価することである。
方法:オンラインパネルで募集したイタリア国民10,000人を対象に、主要な人口統計層に比例した調査を実施した。末子が6週~4歳の保護者のロタウイルスワクチン接種率、社会人口統計学的特徴、ワクチン接種に関する信念、ロタウイルスワクチン接種を勧めた人について調査した。
結果:ロタウイルスワクチンの接種に関するアンケートに回答したのは711名であった。接種率は全国で60.3%(母親66.4%、父親50.2%)と推定された。母親であること、都市/郊外に住んでいることは、ワクチン摂取の可能性が高いことと有意に関連していた。中央イタリアに住んでいること、ワクチン接種に反対する友人や親戚がいることは、ワクチン接種の可能性が低いことと有意に関連していることがわかった。90.3%の症例で、ロタウイルスワクチン接種は小児科医に勧められたと回想していた。
結論:ロタウイルスワクチンキャンペーンを受ける人の行動嗜好や社会経済的特性、その疫学的情報、費用対効果、国の政策データなどを一貫して収集することは、イタリアや同様の社会的プロファイルを持つ他のヨーロッパ諸国において、目標摂取率を達成するための効果的なワクチン接種戦略を立案する上で極めて重要である。