アトピー性皮膚炎および乾癬集団におけるブレポシチニブの局所投与による薬物動態プロファイル:成人および小児集団における臨床試験デザインへの情報提供戦略。
アブストラクト
はじめに:チロシンキナーゼ(TYK)2/ヤヌスキナーゼ(JAK)1阻害薬であるブレポシチニブ外用剤は、乾癬(PsO)およびアトピー性皮膚炎(AD)を対象に開発中である。先行臨床試験データの定量分析は、今後の臨床試験デザインに役立てられた。
方法:ADおよびPsO患者を対象とした2つの第2b相試験を用い、線形混合効果回帰(LMER)を用いてブレポシチニブの外用量とその結果生じる全身トラフ濃度(C)の特徴を明らかにした。このモデルを用いて、成人および小児の体表面積(BSA)が大きい場合のブレポシチニブの全身トラフ濃度を予測した。経口ブレポシチニブの非臨床試験および臨床試験から得られた情報を活用し、安全性の閾値を設定した。この複合的なアプローチは、今後の用量強度の選択と治療BSAの制限に利用された。
結果:256例のデータが解析された。患者タイプ、投与強度、投与頻度は、用量曝露関係に有意な影響を与えた。PsO患者の全身濃度は、同じ投与量でAD患者より45%低いと予測された。同じBSAの割合で局所適用した場合、ブレポシチニブの全身曝露量は成人と小児で同等であると予想される。AD患者およびPsO患者において、それぞれ3%クリームを1日1回および1日2回(2mg/cm)BSA50%未満に塗布した後の全身定常状態曝露量は、非臨床安全性所見および臨床血液学的マーカーに対して少なくとも3倍のマージンを維持している。
結論:LMERによって示された有効薬剤塗布量とブレポシチニブ全身性Cとの関係は、ブレポシチニブ外用プログラムにおける用量最適化のための開発戦略に役立つ可能性がある。