de novo SON突然変異ZTTK症候群患者における心筋障害の再発:症例報告。
アブストラクト
背景:Zhu-Tokita-Takenouchi-Kim症候群(ZTTK症候群)は、SON遺伝子の変異に起因する重篤な多臓器発達障害である。ZTTK症候群と診断された患者のうち、de novo SON変異を有し、再発性の心筋損傷を示した1例について報告する。
症例提示:7歳女児が2019年11月、呼吸器感染後の心筋傷害により北京小児病院循環器科に入院した。彼女は心筋酵素の上昇と心電図上の重度のT波変化を示した。過去3年間、彼女は3回心筋損傷を経験していた。さらに、知的障害、先天性弱視、異形顔貌を示した。遺伝子解析の結果、SON遺伝子にde novo heterozygous mutation c.3852_3856delGGTATがあり、これは両親のサンガー配列決定により確認された。彼女は抗感染症治療を受け、メトプロロールを経口投与された。退院時の病状は安定していた。外来での42ヵ月の経過観察期間中、彼女は断続的な疲労と動悸を訴えた。
結論:同定されたSON変異は、心臓の発生とミトコンドリア機能に重要な役割を担っており、心筋傷害や心筋症に対する感受性の増加と関連している可能性がある。この症例報告は、この稀な疾患に関する新たな知見を提供し、ZTTK症候群の表現型の拡大を示唆するものである。