掲載日:
COL8A1遺伝子の変異によるKnobloch症候群の2例:症例報告と文献レビュー。
アブストラクト
背景:ノブロッホ症候群(KNO, OMIM # 267,750)は、コラーゲン合成障害を特徴とする稀な繊毛症群症候群である。小児網膜剥離のまれな原因である。本報告では、異なるCOL18A1遺伝子変異を有し、網膜剥離を合併した2例を紹介する。
症例提示:両症例とも高度近視と様々な程度の後頭骨欠損を示した。最初の症例は女性で、両側先天性網膜剥離、後胚外反、斜視を認めた。2例目は男性で、片側の先天性網膜剥離と神経運動発達遅滞があった。最初の症例は生後数ヵ月で診断され、網膜再接着手術に成功した。しかし、後期一側網膜剥離と喘息前症を呈した2例目には手術は行われなかった。
結論:本報告では、Knobloch症候群の2例について述べた。そのうちの1例は、両眼の網膜剥離に対する手術に良好な反応を示した。早期の外科的介入により、解剖学的に良好な結果が得られた。KNOの表現型と遺伝的異質性を認識することが重要である。