COVID-19における外来患者ケア環境での遠隔医療サービスの利用に関連する社会経済的因子。
アブストラクト
背景:COVID-19の大流行以降、ネバダ州における緊急性のない外来診療における遠隔診療の利用における潜在的な変化と社会経済的格差を検討する。
方法:この遠隔医療に関するレトロスペクティブ横断的解析では、ネバダ州の大規模医療機関における2019年および2020年の最初の9ヵ月間の通常の緊急外来診療の電子カルテデータを用いた。従属変数は、全外来受診患者における遠隔診療の利用、および遠隔診療を利用した患者における1回以上の遠隔診療の利用であった。独立変数は、人種/民族、保険加入状況、言語嗜好であった。
結果:遠隔医療サービスは、2019年の実質ゼロ(237,997件中16件)から、2020年には10.8%(222,750件中24,159件)に増加した。アジア人(オッズ比[OR]=0.85;95%信頼区間[CI]=0.85,0.94)およびラテン系/ヒスパニック系(OR=0.89;95%CI=0.85,0.94)は遠隔医療を利用する可能性が低く、スペイン語を話す患者(OR=0.68;95%CI=0.63,0.73)およびその他の英語を話さない患者(OR=0.93;95%CI=0.88、0.97)は遠隔医療を利用する傾向が低く、メディケア患者(OR=0.94;95%CI=0.89、0.99)とメディケイド患者(OR=0.91;95%CI=0.87、0.97)は民間保険患者よりも遠隔医療を利用する傾向が低かった。小児医療(OR = 0.76; 95% CI = 0.60, 0.96)と専門医療(OR = 0.67; 95% CI = 0.65, 0.70)を受けた患者は、成人医療を受けた患者に比べて遠隔医療を利用する傾向が低かった。
結論:人種的/民族的要因および言語的要因は、COVID-19における緊急でない外来診療における遠隔診療の利用と有意に関連しており、遠隔診療の利用はパンデミックの発症時に劇的に増加した。社会経済的要因に関連する障壁を減らすことは、政策やプログラム介入によって改善することができる。