アナストロゾール単剤療法は、成長予測が危うい早期成熟女子を対象としたリュープロレリンとアナストロゾールの初回併用療法後、成人近い身長をさらに改善する:GAIL試験第2相の結果。
アブストラクト
背景:GAIL試験(「アロマターゼ阻害剤とリュープロレリンで治療された女児」、ISRCTN11469487)の第1相試験で、アナストロゾールとリュープロレリンの24ヵ月間の併用は、思春期早発症で成長予測が危うい女児の成人予測身長(PAH)を+1.21標準偏差スコア(SDS;+7.51cm)であり、思春期抑制単独では+0.31SDS(+1.92cm)であった。
目的・仮説:GAIL試験の第2期では、第1期終了時の成人身長(AH)/成人近位身長(NAH)を評価し、さらにその後のアナストロゾール単剤療法によるNAHのさらなる改善効果を評価した。
方法:40名の女児のAH(16.5歳)/NAH(骨年齢(BA)、15歳)を測定し、マッチさせた2群に分けた:A群(アナストロゾール+リュープロレリン投与群20名)とB群(リュープロレリン単独投与群20名)。A群はさらに2つのサブグループに無作為に割り付けられた:A1群とA2群である。A1群(=10例)は、併用療法終了後、アナストロゾール1mg/日をBA14歳まで単剤で投与し、6ヵ月間の追跡を行った。A2群(=10人)とB群(=20人)は、それぞれ併用療法とリュープロレリン単独療法のみを受けたが、AH/NHの評価のために再集集合された。
結果:GAIL試験の2年間の初期段階が終了した時点で、AHまたはNAHは全群でPAHを上回ったが、その結果はA1群でのみ統計学的に有意であった:NAH-PAH群A1:+3.85cm(+0.62SDS、=0.01)、A2群:+1.6cm(+0.26SDS、=0.26)、B群:+1.7cm(+0.3SDS、=0.08)。A1群の増加はA2群(=0.04)およびB群(=0.03)よりも有意に大きかった。A1群ではアナストロゾールは単剤でも安全であると判断された。
結論:成長能の低下した早熟の女児において、リュープロレリンとアナストロゾールの併用療法を2年間または11歳まで行った結果、アナストロゾール単剤療法をNAHに達するまで継続した場合の身長の伸びは+9.7cmであったのに対し、アナストロゾール単剤療法を継続しなかった場合は+7.4cm、リュープロレリン単剤療法を行った場合は+3.6cmであった。したがって、アナストロゾール単剤療法をBA14歳まで継続した場合、併用介入は目標身長からの最短距離で終了する。