COVID-19パンデミック時のリウマチ性疾患の小児および青年におけるリスク認知、幸福感、抑うつおよび不安-ドイツにおける前向き多施設共同KICK-COVID研究の結果。
アブストラクト
目的:COVID-19パンデミックにおける若年性リウマチ疾患の小児および青年の心理社会的負担を調査する。
方法:National Pediatric Rheumatology Databaseにリンクされた多施設共同観察研究KICK-COVID研究の一環として、21歳未満の青年および12歳未満のリウマチ性疾患を有する小児の親を対象に、SARS-CoV2による健康リスクの認識(PHR)、ストレス、幸福感(WHO-5)、抑うつ症状(PHQ-9)および不安症状(GAD-7)に関する質問に回答してもらった。データは2021年6月から12月までの定期診察時に収集され、多変量回帰分析により、人口統計学的および臨床的パラメータ、治療、患者報告アウトカムとの関連を評価した。
結果:1356例(女性69%、青年50%)のデータが組み入れられた。数値評価尺度(NRS、0~10)によるPHRの中央値は4(IQR 2~6)、知覚ストレスの中央値は3(IQR 1~6)であった。思春期の子どものWHO-5スコアの中央値(60、IQR 40-76)は、12歳未満の子どものWHO-5スコアの中央値(80、IQR 68-84)よりも有意に低く、幸福感が悪いと報告した。中等度から重度の抑うつ症状と不安症状は、青年のそれぞれ14.3%と12.3%が報告した。PHRは、全身性エリテマトーデス、メトトレキサートまたは生物学的製剤による疾患修飾性抗リウマチ薬治療を受けている患者では、これらの特徴がない患者よりも有意に高かったが、WHO-5のスコアが低い、またはPHQ-9やGAD-7のスコアが高いことは、患者報告による健康状態や身体機能の低下と関連しているだけであった。
結論:SARS-CoV2感染による健康リスクの認識は、精神的健康の障害とは一致しなかったが、自己評価による健康状態や機能的能力と有意な相関がみられ、患者報告によるアウトカム評価の重要性が強調された。
試験登録:ドイツ臨床試験登録(DRKS)、No.DRKS00027974。2022年1月27日登録。