COVID-19時代の子育て行動の変化:混合法によるアプローチ。
アブストラクト
本研究は、パンデミックCOVID 19の時期における子育て行動の変化に関する母親の認識を探ることを目的とした。収束型混合方法デザインとペアレンタル・ストレス・モデルに基づき、母親が認識しているパンデミックの影響と利用可能な資源を考慮することで、これらの変化を説明した。ルーマニアの状況において、子育ての変化に関する研究は重要であった。なぜなら、その困難な時期には、親、特に母親であるひとり親を保護する規制がなかったからである。母親たちのストレスは増大し、なかには子どもと一緒に家にいるために仕事を辞めなければならない人もいた。また、在宅勤務をしながら子どもの世話をしなければならない母親もいた。このような背景から、私たちは、パンデミック期間中に子育て行動に起こった可能性のある変化を説明したいと考えた。量的調査の結果、母親が感じたネガティブな影響と育児行動におけるネガティブな変化の間には中程度の相関関係があり、この相関関係は、社会的支援、育児同盟、高収入といった一連の資源によって減少することが示された。質的データは、一般的な傾向とは関係なく、母親がパンデミック中にポジティブな経験もネガティブな経験も共有していたことを示し、母親の育児行動に対する理解を深めた。量的データで示されたように、質的データでも、パンデミックの影響をより強く感じている母親ほど、子育て行動においてより否定的な変化を報告していることが示された。最も多く報告された肯定的な変化は、愛情を表現し、様々な話題についてより頻繁にコミュニケーションをとること、余暇活動や子どもの人格形成に役立つ活動を行うこと、子どもを家事活動に参加させることであった。母親たちは、学校生活への関与のしすぎ、子どもへの管理・監視の強化、特に学校関連の活動やデジタル機器の使用時間など、否定的な面について述べることが多かった。こうした変化は衝突を招き、母親がしつけに走ることもあった。量的調査で確認されたリソースに加え、高学歴で中程度の高収入の母親は、葛藤に対処するために専門的なリソース(心理学者、オンラインコース、サポートグループ)を利用した。