早産双生児夫婦におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による重症蜂巣炎:症例報告。
アブストラクト
背景:未熟な皮膚はバリア機能が不十分であるため、前駆児は全身感染のリスクがある。入院期間が長く、侵襲的な処置が多いことも合併症の危険因子である。皮膚の院内感染の中でもメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、重大な罹患率と死亡率に関連している。われわれは、三次レベルの新生児集中治療室(NICU)において、MRSAによる蜂窩織炎と膿瘍を2人の早産双生児に発症させた臨床例を報告する。
症例提示:2例の早産双胎児が胎外生後1ヵ月以内にMRSAによる蜂窩織炎を発症した。1例目(BW 990g)は、胸郭に血腫と有痛性の腫瘤が発見される4日前に臨床的に不安定な徴候を示した。2頭目(体重1240g)は、右顎下腔に紅斑性、浮腫性、有痛性の部位が発見され、臨床的に不安定な徴候が見られた。両症例とも超音波検査で蜂窩織炎と診断された。完全治癒まで広域スペクトルの多剤併用抗菌薬療法が行われた。
結論:MRSAの特徴的な抗生物質耐性と、このようなデリケートな患者における感染症の合併症の可能性から、NICUにおける新生児MRSA感染症の蔓延を防ぐためには、手指衛生と厳重な予防措置を含む基本的な予防対策が依然として重要である、これには、手指衛生と厳重な予防措置のほか、入院時および入院中の患者のMRSAスクリーニング、患者の定期的な予防的抗生物質外用、環境浄化の強化、陽性患者のコホーティングと隔離、バリアプリコーション、病棟の混雑の回避、さらに一部の病棟では、医療従事者と面会する両親のサーベイランス、教育、除菌が含まれる。