骨形成不全の小児および青年の介護者における在宅ケアのニーズ評価:横断的研究。
アブストラクト
背景:複雑な医学的問題を抱える小児や青少年は、家 庭介護サービスを必要としている。しかし、骨形成不 完全症(起立耐性失調)患者の家族が満たしていない家 庭介護ニーズについての知見はほとんどない。本研究では、起立耐性失調の子どもや青少年の介護 者の在宅介護ニーズと関連因子を評価することを目 的とした。
方法:2022年5月から10月にかけて、中国25省にお ける3~17歳の起立耐性失調患者の介護者142名を対 象に、自記式質問紙調査をオンラインで行った。質問票は人口統計学的変数に関する 15の質問と在宅介護の必要性に関する14の質問から 構成された。カテゴ リー変数の群間差の比較にはカイ二乗分析を用いた。介護者の在宅介護ニーズの予測因子を検討するた め、多変量二元ロジスティック回帰分析を行った。
結果:81.5%の介護者が高い在宅介護ニーズを有していた。在宅介護ニーズの主な3つのタイプは、家 庭での体力回復運動(72.5%)、治療薬に関する注意事項 の理解(72.5%)、子供の痛みの緩和(70.4%)であった。起立耐性失調患者のセルフケア能力の低さ(調整オッズ比=5.9、95%信頼区間=1.8-19.0)は、介護者の在宅介護ニーズの高さと関連していた。
結論:本研究で得られた知見から、今後の科学 的研究と看護指導は、起立耐性失調患者の身体訓練、 薬物管理、疼痛緩和、骨折予防、治療に焦点をあてる べきであることが示唆される。加えて、セルフケア能力の低い患者 の介護者は、介入の開発において特別な注意を払う べきである。本研究は、起立耐性失調の子どもや青年の介護 者の満たされていないホームケアニーズへの 対応に役立つであろう。患者のセルフケア能力に基づ いて個別化した介入計画を立てることが肝要 である。