南アフリカにおける母子に優しい取り組み(MBFI)の復活:質の向上プロジェクトに向けて。
アブストラクト
背景:"Mother-Baby Friendly "認定の廃止は、COVID-19パンデミックの影響と相まって、南アフリカの一部で観察された母乳育児率の低下につながった。そのため、国立保健省の児童・青少年・学校保健部門は、世界保健機関(WHO)と国連児童基金(UNCHF)の支援を受けて、「母乳育児にやさしい」イニシアチブの再活性化ワークショップを開催した。
方法:2022年6月29~30日に南アフリカのヨハネスブルグで開催されたワークショップには、国内外の母乳育児推進の専門家が集まり、「赤ちゃんにやさしい母乳育児」イニシアティブの活性化に関する問題に取り組んだ。ワークショップでは、期待値の設定、母乳育児を成功させるための10のステップの評価、実行可能な活性化戦略の策定を目的としたプレゼンテーションやグループセッションが行われた。
結果:マザー・ベビー・フレンドリー・イニシアチブの実施状況や10ステップの遵守状況のモニタリングが不十分であることが、実施上の大きなボトルネックとなっていることが明らかになった。参加者は、赤ちゃんにやさしい病院イニシアティブのステップ10(両親と乳児が継続的な支援とケアをタイムリーに受けられるように退院を調整する)、ステップ5(母親が母乳育児を開始・維持し、よくある困難に対処できるように支援する)、およびステップ2(母乳育児を支援するための十分な知識、能力、技能を職員が備えているようにする)を実施することが最も困難であると認識した。ステップ7(母親と乳児が一緒にいられるようにし、1日24時間ルームインを実践できるようにする)は、実施するのが最も困難でないものであった。ワークショップ参加者は、母乳育児推進を活性化するための解決策案として、能力開発と指導の強化、モニタリングと説明責任対策の改善、イニシアチブの基準を満たす施設の認定を挙げた。
結論:「母子にやさしいイニシアティブ」を効果的に活性化させるためには、現在の母乳育児政策と実践を、国保健省が州や民間の代表者と協力して評価しなければならない。さらに、利害関係者の参加、役割の明確化、オーナーシップを通じて、統合的なモニタリングの枠組みを構築しなければならない。一方、医療施設やコミュニティ内での研修やコミュニケーションを促進するためには、民間部門と公的部門の協力が必要である。