COVID-19パンダミック投与中の小児肺炎入院患者の臨床的特徴の変化:後方視的研究。
アブストラクト
背景:COVID-19パンデミックは、他の病原体の流行や人々の社会的ライフスタイルに影響を与えている。本研究は、中国上海の大規模3次病院において、COVID-19パンデミック前とパンデミック中の小児肺炎入院患者の病原体、アレルゲン、微量栄養素の特徴を比較することを目的とした。
方法:2019年3月~8月と2020年3月~8月の間に新華病院小児呼吸器科に入院した肺炎患者を募集した。そして2019年の患者の臨床的特徴を2020年の患者と比較した。
結果:COVID-19パンデミック後、肺炎による入院は74%減少した。病原体については、ウイルス、肺炎マイコプラズマ(MP)および混合感染率はすべて、2019年より2020年の方がはるかに低かった(P < 0.01)。アレルゲンについては、2019年に比べ、2020年はイエダニ、エビ、カニの陽性率が有意に高かった(P<0.01)。また、微量栄養素については、2020年のビタミンB2、B6、C、25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)の値が2019年の値より有意に低いことが観察された(P<0.05)。研究参加者全員について、入院期間の延長(OR=1.521、P=0.000)、牛乳アレルギー(OR=6.552、P=0.033)、カルシウム(Ca)不足(OR=12.048、P=0.019)が、多変量解析により重症肺炎の高リスク因子として同定された。
結論:COVID-19パンデミックの発生後、肺炎で入院した子どもの数と一般的な病原体感染の発生率はともに減少し、子どものアレルギーと微量栄養素の状態も変化した。