掲載日:
スロバキアにおける社会経済的不利および民族性と周産期新生児死亡率および乳児死亡率との関連。
アブストラクト
背景:乳幼児死亡率は、子どもや一般住民の健康状態や医療提供の信頼できる指標である。乳幼児死亡率に影響を与える最も重要な要因は、社会経済的地位と民族性である。本研究の目的は、COVID-19パンデミック前およびパンデミック中のスロバキアにおける社会経済的不利、民族性、および周産期、新生児、乳児死亡率の関連を評価することである。
方法:2017~2022年における社会経済的不利(教育水準、長期失業率)、エスニシティ(ロマ人口の割合)と死亡率(周産期、新生児期、乳児期)の関連を線形回帰モデルを用いて探索した。
結果:初等教育しか受けていない人や長期失業者の割合が高いほど、またロマ人口の割合が高いほど、死亡率が上昇する。ロマ人口の割合は、2017年から2022年の選択された期間、特にCOVID-19の流行期(2020年から2022年)の死亡率に最も大きな影響を与えた。
結論:隔離されたロマ人居住地での生活は、社会経済的不利の蓄積と関連している。スロバキアにおけるロマ人と多数派住民との間の持続的な不公平は、子どもの死亡率によって露呈しており、保健・社会政策によって適切に対処されるべき脆弱性と曝露を指摘している。