ケニア西部における乳児のデオキシリボ核酸-ポリメラーゼ連鎖反応検査の所要時間と関連要因の評価:混合法研究。
アブストラクト
はじめに:HIV/AIDSは、社会的・経済的影響を伴う21世紀の世界的な公衆衛生上の重要課題であり続けている。 母子感染(MTCT)は、HIVに感染した女性がその乳児にウイルスを感染させることによって起こる。乳児のHIV感染をデオキシリボ核酸反応を用いて早期に確定診断することは、HIVに感染した乳児が適切かつタイムリーなケアと治療を受け、HIVに関連した罹患率と死亡率を減少させるために極めて重要である。
目的:ケニアのビヒガ郡、ブンゴマ郡、カカメガ郡、ブシア郡における乳児の乾燥血液斑のデオキシリボ核酸-ポリメラーゼ連鎖反応(DNA-PCR)ターンアラウンドタイム(TAT)と関連因子を評価する。
方法:a)保健省の検査室登録、28医療施設の早期乳児診断(EID)データベースからレトロスペクティブに収集したデータ、b)検査室責任者との9回のキーインフォーマントインタビューを用いた混合法研究。2012年1月から2013年6月までに、合計2,879人のHIV感染児のデータが抽出された。
結果:検体採取から結果が施設に届くまでの平均TATは46.90日で、ヴィヒガ郡が最も短く33.7日、カカメガ郡が最も長く51.7日であった(p = 0.001)。さらに、検体採取からAlupe Kenya Medical Research Institute (KEMRI)基準研究所での検体受領までの平均輸送時間は16.50日であった。Vihiga郡は13.01日と最も短く、Busia郡は18.99日と最も長かった(p = 0.001)。TATが長かったのは、周辺医療施設での検体のバッチ処理と最寄りの紹介病院へのハブ輸送によるものであった。
結論:DNA-PCR検体のTATは46.90日であり、Vihiga郡が最も短かった。
推奨:検体のバッチ化/ハブ化を抑制し、ポイントオブケアによる早期乳児診断(EID)検査を支援する。