HIVとともに生きる青年における高血圧のスクリーニング:ガイドラインの遵守を向上させるためのクラスター無作為化試験のプロトコール。
アブストラクト
背景:抗レトロウイルス薬による治療が受けられるようになり、AIDS関連死は減少したが、HIV感染者における心血管疾患関連の罹患率は上昇している。その一因として、HIV感染者における高血圧の罹患率が高くなっている。ウイルスと抗レトロウイルス薬への曝露期間が発症に重要な役割を果たしており、周産期感染の小児や青少年は行動期感染の小児や青少年よりもリスクが高く、高血圧のサーベイランスの強化が求められている。このサーベイランスを支援するガイドラインがあるにもかかわらず、HIVとともに生きる青少年(ADLHIV)の血圧(BP)は、臨床診察ではチェックされていない。本研究の目的は、青少年における高血圧スクリーニングのガイドラインに対する医療従事者の遵守に対する、理論に基づいた介入の効果を評価することである。
方法:多施設クラスター無作為化試験を実施する。クラスターは、ガーナのグレーター・アクラ地域において、思春期の患者数が最も多い20の抗レトロウイルス療法施設とする。データは、研究の6ヵ月前にこれらの施設でケアを受けた青年(10~17歳)のフォルダから抽出される。介入施設のARTスタッフは、計画行動ベースの多成分理論に基づく介入を受ける。この介入には、ADLHIVの高血圧リスクに関するオリエンテーション、業務支援、小児用血圧計の提供などが含まれる。介入から6ヵ月後、アウトカムの指標は、ADLHIVのうち臨床訪問時に血圧をチェックした人の割合のベースラインからの変化とする。計算上のサンプルサイズは400人である。
知見の意義:本研究は、臨床診療ガイドラインの実施を改善するための、多成分からなる理論に基づいた介入の有効性に関する証拠を生み出す。
試験登録: PACTR202205641023383。