論文Pick Up

小児関連の海外論文翻訳ニュース

掲載日:

COVID-19パンデミック時の入院小児患者における食糧不安の質的研究。

DOI:10.14423/SMJ.0000000000001684

アブストラクト

目的:食糧不安(Food insecurity:FI)とは、健康的で活動的なライフスタイルのために十分な食糧へのアクセスが限られている、または不確実であることと定義される。われわれの目的は、コロナウイルス感染症2019(COVID-19)の大流行が、小児患者とその家族のFI状態にどのような影響を与えたかを、FI陽性と判定された介護者へのインタビューを通じて調査することであった。

方法:3次小児病院において、2つの質問からなるスクリーニングツールでFI陽性と判定された全入院患者の介護者に、本研究への登録を打診した。同意した者は事前調査に回答し、半構造化個人面接に参加した。インタビューは音声録音、文字起こしされ、NVivo 12を用いて主題分析のガイドラインに従って分析された。

結果:2021年7月から2022年1月にかけて、15人の介護者と面接を行った。介護者は100%女性で、80%が黒人、13%が白人、7%がヒスパニック/ラテン系であり、平均年齢は33歳であった。73%はCOVID-19の大流行までFIを経験していなかった。テーマとしては、賃金の損失、育児の制限のために労働力から追い出された母親たち、インフレと品不足、介護者と子どもたちのストレス/不安の増大、拡大家族の支援の重要性、連邦政府の食糧プログラムの必要性/不十分さなどが挙げられる。

結論:COVID-19の流行は失業と貧困に影響を与え、その結果FIを悪化させた。我々の知見は、食糧支援や育児を目的とした連邦政府の政策など、近接した社会的解決策に焦点を当てる必要性を指摘している。介護者と患者が経験するFIに関連する課題を理解することは、治療のために来院する患者のスクリーニング、支援、治療を改善し、COVID-19以外の個人と地域社会に対して必要な介入策の設計に情報を提供することができる。

会員登録すると原著論文へのリンクが表示されます。

<会員特典>会員登録いただくと当サイトにて掲載中のMedical*Online小児科論文フルテキストが毎月3報まで閲覧可能です。
PAGETOP

「GrowthRing」は、日本国内の医療関係者(医師、薬剤師、看護師等)を対象に、小児医療に役立つ情報をあらゆる視点から集めて提供しています。国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

このサイトのご利用に際しましては、「GrowthRing」のご利用条件が適用されます。

医療関係者の方は、一部コンテンツをご覧いただけます。

医療関係者ではない方