論文Pick Up

小児関連の海外論文翻訳ニュース

掲載日:

自閉症青年・成人における文の生成と文の反復:有限性マーキングに対する言語学的感受性.

DOI:10.1044/2024_JSLHR-24-00028

アブストラクト

目的:自閉症における言語障害の同定には、文産出と文反復が臨床的に有用であるにもかかわらず、これらの課題が潜在的な言語変化にどの程度敏感であるかについてはほとんど知られていない。1つの有望な方法として戦略的スコアリングがあり、これは非自閉症の学童期における言語障害の同定に臨床的に有用である。本報告では、自閉症青年および成人の文反復および文生成の分析に戦略的スコアリングを適用した。

方法:言語障害のある自閉症青年・成人(ALI;15名)と言語障害のない自閉症青年・成人(ASD;16名)を対象に、Clinical Evaluation of Language Fundamentals-Fifth EditionのFormulated SentencesとRecalling Sentencesの下位検査を実施した。記述分析と回帰分析により、採点条件、群、群による採点条件が結果に及ぼす影響、および発話と形態統語構造にわたる有限性マーキングの群間差が評価された。

結果:戦略的項目レベル得点と非改変項目レベル得点は両試験ともほぼ一定であり、ALI群はASD群より有意に低かった。項目レベルの得点が予測されたのはグループのみであった。群間差は、Formed Sentencesの文法的発話の割合と、Sentence Repetitionの表出構文複合の割合(ALI<ASD)に限られた。

考察:この結果は、言語障害を識別するための文生成と文反復の戦略的スコアリングの実行可能性を支持し、このサンプルでは、有限性マーキングの潜在的な言語差が結果を混乱させないことを示している。戦略的スコアリングの臨床的有用性をよりよく理解するためには、年齢が異なるより大規模なサンプルでの再現と、方言に敏感な尺度との比較が必要である。

補足資料: https://doi.org/10.23641/asha.25822336.

会員登録すると原著論文へのリンクが表示されます。

<会員特典>会員登録いただくと当サイトにて掲載中のMedical*Online小児科論文フルテキストが毎月3報まで閲覧可能です。
PAGETOP

「GrowthRing」は、日本国内の医療関係者(医師、薬剤師、看護師等)を対象に、小児医療に役立つ情報をあらゆる視点から集めて提供しています。国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

このサイトのご利用に際しましては、「GrowthRing」のご利用条件が適用されます。

医療関係者の方は、一部コンテンツをご覧いただけます。

医療関係者ではない方