
小児期の体格は1型糖尿病のリスクに直接的に影響するという研究報告が、「Nature Communications」に4月28日発表された。英ブリストル大学のTom G. Richardson氏らによる今回の研究は、メンデルランダム化(MR)解析を用いたもので、この関係性には因果関係があると推定されるという。
本研究では、1型糖尿病のリスクに小児期の体格が影響を及ぼすか否かを調べるためにMR解析を行った。まず、英国の大規模データベースであるUKバイオバンクの参加者45万3,169人のデータを用いて、体格に関連する遺伝子変異を特定するゲノムワイド関連分析(GWAS)を実施した。UKバイオバンクでは、参加者に対し10歳時の体格が「やせ」「平均」「太め」の3カテゴリのうちいずれであったかを尋ねており、その回答を小児期の体格として関連する遺伝子変異を特定した。
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- 書誌事項
Childhood body size directly increases type 1 diabetes risk based on a lifecourse Mendelian randomization approach.
Richardson TG, et al. Nat Commun. Published online Apr 28, 2022. doi: 10.1038/s41467-022-29932-y