
強力磁石は小児にとって危険な異物の一つであり、消費者団体や医療関係者は製造禁止を訴えている。しかし、製造者側は警告表示があれば問題ないなどと主張している。この度、強力磁石を誤飲するなどした若年者の保護者を対象とした調査で、約9割は、誤飲などの危険性に関する警告が表示されていたことを認識していないか、表示されていても目を通していなかったとする研究結果が、「Pediatrics」に10月3日掲載された。論文の著者らは、「警告表示があったところで、子どもの誤飲事故の抑止にはつながらない」と警鐘を鳴らしている。
米ネーションワイド・チルドレンズ病院/オハイオ州立大学医学部のLeah K. Middelberg氏らは、IMPACT of Magnets(Injuries, Morbidity, and Parental Attitudes Concerning Tiny high-powered Magnets)研究のデータを用いて、強力磁石による事故(誤飲または体内挿入)を経験した0~21歳の若年者の保護者を対象に、後ろ向きの多施設共同研究を実施した。
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Warning Labels and High-Powered Magnet Exposures
Middelberg LK, et al. Pediatrics. Published online October 3, 2022. doi: 10.1542/peds.2022-056325