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ルーマニアの1型ゴーシェ病患者におけるベースラインの特徴と転帰。

DOI:10.1016/j.ejim.2009.11.005

アブストラクト

背景・目的: 酵素学的および分子生物学的方法で診断が確定したルーマニアの1型ゴーシェ病患者の臨床的および遺伝的特徴を示し、酵素補充療法(ERT)の有無による転帰を分析する。

患者、方法:1型ゴーシェ病患者は50人(F/M - 1.63/1)である。臨床状態、ヘモグロビン、血小板、肝/脾容積、骨密度、重症度スコアをベースライン時とその後6ヵ月ごとに評価した。39人の患者(78%)にイミグルセラーゼ(44.4+/-13.6U/kg/2週)が3.1+/-1.4年間投与された。

結果:一般的な有病率データから、我々のグループはルーマニアの1型ゴーシェ病患者総数の22.7%に相当する。平均年齢は発症時15.5歳、診断確定時28.9歳であった。遺伝子型はN370S/L444Pが多かった(対立遺伝子の35.9%)。貧血、血小板減少、脾腫、骨疾患はそれぞれ38%、70%、100%、84%にみられた。ヘモグロビン、血小板、肝容量、キトトリオシダーゼの平均値は、それぞれ0.5年、1.5年、2.5年、3年のERT投与で正常化した。脾腫は4年間の治療で14.4×N(正常値)から3.06×Nに回復した。骨疾患はERTで改善されたが、骨密度は30U/kg/2週で治療した患者で悪化した。

結論:N370S/L444Pという遺伝子型は、我々の患者で頻度が高く、重篤な表現型と一致していた。ERTは血液学的パラメータと内臓肥大を改善したが、骨密度に明確な効果はなかった。治療目標を達成するためには、早期の治療開始と最適な投与量が必須である。

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