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1型ゴーシェ病における肝移植の長期転帰。
DOI:10.1111/j.1600-6143.2010.03168.x
アブストラクト
ゴーシェ病(GD)は、最も蔓延しているライソゾーム貯蔵障害である。酵素補充療法(ERT)は、GDの臨床症状および病理学的症状を回復させる効果が実証されている。われわれは、GDと重篤な肝障害を有し、同所性肝移植による治療に成功した4例の患者を報告する。肝不全は、2例がGDによるものであり、他の2例は併存疾患(HCVと自己免疫性慢性活動性肝炎)によるものであった。肝移植成功後、患者は長期のERTを受けた。肝移植はゴーシェ病患者の末期肝疾患に対する救命治療である。4人の患者全員が、移植片にゴーシェ病関連の病変を認めず、肝移植後10年まで良好な経過をたどっている。