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TALDO1遺伝子のホモ接合性p.R192C変異によるトランスアルドラーゼ欠損症、4人の首長国の患者において、表現型にかなりのばらつきがある。
DOI:10.1007/s00431-014-2449-5
アブストラクト
未登録:トランスアルドラーゼ欠損症は、臨床的に異形、皮膚弛緩症、肝脾腫、肝線維症、汎血球減少、腎臓および心臓の異常、ポリオールの尿中排泄を特徴とする糖代謝の不均一な疾患である。本報告では、TALDO1のホモ接合性p.R192Cミスセンス変異によるトランスアルドラーゼ欠損症で、表現型に大きな変異を示す4人の首長国の患者について述べる。患者は、肝脾腫、汎血球減少、肝不全、蛋白尿、胎児水腫、心筋症、皮膚症状(乾燥、弛緩性皮膚炎、魚鱗癬、毛細血管拡張、血管腫など)を含む様々な臨床症状を示した。尿中ポリオール濃度を含む生化学的分析はトランスアルドラーゼ欠損症と一致した。変異p.R192Cはアラブ人の患者で同定されており、アラブ人集団における創始者効果を示唆している。
結論:以上の所見は、TALDO1の2遺伝子変異がトランスアルドラーゼ欠乏症の原因であるという前提を支持するものであり、同じ遺伝子型であっても、この病態の表現型には幅広い変異があることを確認するものである。