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消化管障害のある乳児の診断アルゴリズムとモニタリングの特殊性。

アブストラクト

はじめに:乳幼児における最も一般的な疾患は、機能性胃腸障害、食物過敏症、食物アレルギーである。まず、これらの症状は、ラクターゼ欠乏症、牛乳蛋白アレルギー、好酸球性胃腸炎、アレルギー性直腸炎、アトピー性皮膚炎の消化管症状、消化管・胆道の機能障害などを偽装する可能性がある。本研究の目的は、消化管障害を有する乳幼児のモニタリングのアルゴリズムを開発し、プロバイオティクスと酵素補充療法の有効性を検討することである。材料と方法:胃腸およびアトピー性皮膚炎の症状を有する1~3歳の小児47名に臨床検査および検査室検査を実施した。

結果:追加検査の解析により胃腸障害の原因が明らかになり、以下の診断がなされた:15名(32%)が二次性ラクターゼ欠乏症、9名(19%)が牛乳蛋白およびカゼインに対する感作であった。ラクターゼ遺伝子(LСT)の13910位におけるС>Т多型を分子遺伝学的に解析した結果、C/C-13910遺伝子型が44.7%、С/Т-13910ヘテロ接合型が36.2%、Т/Т-13910遺伝子型が19.1%の小児に認められ、これらは二次性ラクターゼ欠乏症診断の検証のために他の臨床基準と合わせて解釈された。

結論:ラクターゼ製剤とプロバイオティクスの併用療法が臨床症状の緩和に寄与することが、治療期間中の小児の経時的評価から示された。全例で糞便pHが上昇し(>5.5)、大多数の小児は2-3日目にはまだ改善を示していた(すなわち、疼痛症候群、鼓腸、便頻度の減少、正常な便の硬さの回復)。得られたデータに基づき、われわれは胃腸障害をもつ小児の検査とモニタリングのための実用的なアルゴリズムを提案した。

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