小児ゴーシェ病患者における血清プログラヌリン濃度;疾患の重症度および一過性エラストグラフィによる肝硬度との関係。
DOI:10.1111/liv.14598
アブストラクト
背景:一過性エラストグラフィ(TE)を用いた非侵襲的肝線維化スクリーニングは、ゴーシェ病(GD)の管理に有用である。プログラニュリン(PGRN)はゴーシェ病における新規の疾患修飾因子であり、肝線維化の独立したマーカーである。
目的:我々は、小児のGD患者におけるPGRNレベルを測定し、TEによって疾患の重症度の潜在的なマーカーとしての役割と肝硬度との関係を評価した。
方法:年齢中央値9.5歳のGD患者51人(1型が20人、3型が31人)を、年齢と性別を一致させた健常対照40人と比較し、内臓症状、神経疾患、血液学的プロフィール、PGRN値、腹部超音波検査、TEを中心に検討した。患者は様々な期間酵素補充療法(ERT)を受けており、ウイルス性肝炎感染者は除外した。
結果:GD患者14人(27.5%)のTEでは、肝硬度≧7.0kPaであった。肝硬変は、1型GD患者では3型よりも有意に高く(P = 0.002)、脾摘患者(P = 0.012)および嚥下障害のある患者では有意に高かった(P < 0.001)。肝硬変はERTの開始年齢と正の相関があった(P < 0.001)。PGRN値は対照群と比較してGD患者で有意に低かった(P < 0.001)。PGRNは、スクインツ(P = 0.025)、嚥下障害(P = 0.036)および肝硬度上昇(P = 0.015)を伴うGD患者で有意に低かった。PGRNは、白血球数(r = 0.455、P = 0.002)およびヘモグロビン(r = 0.546、P < 0.001)と正の相関を示し、重症度スコア指数(r = -.529、P < 0.001)、肝臓容積(r = -.298、P = 0.034)および肝硬変(r = -.652、P < 0.001)と負の相関を示した。
結論:血清PGRN値は、小児GD患者における臨床的重症度および肝硬変の上昇と関連していた。
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