アブストラクト

背景：希少疾患は患者とその家族介護者（FC）の健康関連QOL（HRQoL）に影響を与える。しかし、ゴーシェ病（GD）患者のFCのHRQoLに関するエビデンスは限られている。本研究は、中国におけるゴーシェ病患者のFCのHRQoLおよび関連因子を評価することを目的とした。

方法：コンビニエンス・サンプリングにより募集した49名のFCを対象に、横断的オンライン調査を実施した。参加者は、Medical Outcome Study Short Form-36（SF-36）、Zung's Self-Rating Anxiety Scale（Zungの自己評価不安尺度）、Zung's Self-Rating Depression Scale（Zungの自己評価抑うつ尺度）、Multi-dimensional Scale of Perceived Social Support（多次元認知社会的支援尺度）、Herth Hope Index（Herthの希望指数）、およびFCと患者の社会人口統計学的特性に関する質問票に回答した。データ解析には、単標本のt検定、一元配置分散分析、多変量線形回帰分析を用いた。

結果：参加FCは中国の一般集団と比較して、SF-36の8領域すべてにおいて有意に得点が低かった（p＜0.01）。FCの性別、学歴、1日の介護時間、不安、および患者の疾患重症度の認知は、SF-36身体構成要素要約得点の有意な予測因子であった。他者からの介護支援、不安、認知された重症度、医療保険の種類は、SF-36精神的要素要約得点の有意な予測因子であった。

結論：GD患者のFCはHRQoLが低いことが示された。HRQoLを含め、希少疾患患者のFCの健康上の懸念に対処することが急務である。