COVID-19の小児および青年において、ウイルスRNAの陰性化が長期化することにより、栄養リスクが増加することが知られています。
DOI:10.1002/ncp.10994
アブストラクト
背景:本研究は、小児および青年における重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の陰性化までの時間に影響を与える要因を、特に入院時の栄養リスク評価について明らかにすることを目的としている。
方法:本レトロスペクティブ観察研究は、中国・泉州の新型コロナウイルスのセンチネル病院において実施された。研究対象は、2022年3月25日から4月12日の間に隔離病棟に入院したCOVID-19の小児および青年であった。小児科における栄養不良の評価のためのスクリーニングツール(STAMP)に基づき、栄養リスクスクリーニングを入院後24時間以内に実施した。単変量解析および多変量解析により、ウイルスRNA陰性化までの時間に関する独立因子を特定した。
結果:本研究では、COVID-19が確認された計185名の患者を対象としました。ウイルスRNA転換までの期間(核酸検査陽性初日から連続陰性初日まで)の中央値は15日(IQR 12~18日)、範囲は4~25日であった。高栄養リスク(ハザード比[HR]:0.543、95%CI:0.334-0.881)と発熱(HR:0.663、95%CI:0.483-0.910)はSARS-CoV-2 RNAの陰性化に影響を及ぼす独立要因だった。
結論:SARS-CoV-2感染児・青少年において、高栄養リスクと発熱は、ウイルス除去の遅延と独立して関連しており、感染児・青少年の治療計画においてこれらの因子を考慮する必要がある。