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周産期、産科、親の喘息リスク因子:縦断的コホート研究。
DOI:10.1515/jpm-2022-0543
アブストラクト
目的:喘息は一般的な慢性疾患であり、小児期に発症することが多い。本研究の目的は、児の喘息発症リスクを高める可能性のある周産期および産科的因子を評価することである。
方法:2000年から2002年にかけて英国で出生した人々の全国的代表的出生コホートであるMillennium Cohort Study(MCS)の連続5波(n=7,073、出生から15歳まで)のデータを用いた。カプランマイヤー生存曲線を用いて、幼児期から青年期にかけての喘息発症リスクをグラフ化した。有意な共変量負荷の証明にはZベースのWald検定を用いた。
結果:喘息発症リスクに対する共変量の影響を分析したCox回帰では、χ(18)=899.30、p<0.01という有意な尤度比検定が示された。親が喘息であること(OR=2.02、p<0.01)、出産時の母親の年齢が若いこと(OR=0.98、p<0.05)、生殖補助医療を利用していること(OR=1.43、p<0.05)は、子孫の喘息発症リスクの増加と関連していた。
結論:周産期因子(母親の低年齢、生殖補助医療)と親因子(喘息持ちの親)は、子孫の喘息発症リスクを増加させた。