ムンバイの3次医療公立病院におけるゴーシェ病の経済的負担。
DOI:10.1007/s12098-023-04740-4
アブストラクト
目的:公立病院でゴーシェ病と診断された患者の経済的負担を社会的観点から推計する。
方法:2019年1月から2021年1月にかけて、ムンバイにある研究対象施設の小児科遺伝クリニックを受診したゴーシェ病患者30人のデータを分析した。疾病コスト分析を行い、直接、間接、無形のコストを推定した。治療群と未治療群のコストを比較した。
結果:30人の患者の総費用(直接・間接)は₹ 25,45,74,743/- (3440199.2 USD)であった。この費用の大部分(99.8%)は直接費用によるもので、そのうち薬物療法(酵素補充療法(ERT)と基質除去療法(SRT))が98.8%を占めた。想定コストは₹1,43,94,695であった。14人の治療患者の総費用は₹25,29,67,279、16人の未治療患者の総費用は₹16,15,064で、その比率は157:1であった。直接費用と学校欠席の費用は、治療したサブグループで有意に高かった。全体として、直接費用、総費用、および学校欠席の費用は、年齢および罹病期間と有意に関連していた。
結論:ゴーシェ病の経済的負担は途方もないものである。公的医療施設では医療費補助が大きいので、これは過小評価である。費用に占める割合が最も高かったのは直接費、特に薬剤費であった。国家希少疾病政策を背景として、ゴーシェ病に対する資源配分は、この経済的負担を軽減するための最も実際的に実行可能な解決策として、疾病特異的治療に対する適切な資金提供や償還のための短期的対策と、予防戦略を促進するための長期的な費用対効果の高い対策を考慮すべきである。
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