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JAG1関連アラジール症候群患者における黄斑萎縮と局所的脈絡膜掘削。
DOI:10.1080/13816810.2024.2303786
アブストラクト
はじめに:アラジール症候群(AGS)は、眼症状を含む多系統の遺伝性疾患である。近年、黄斑部変化を含む後眼部所見の高頻度が報告されている。本論文の目的は、JAG1関連AGS患者において、黄斑萎縮と局所的脈絡膜掘削という珍しい所見を報告することである。
方法:症例報告。
結果:本書では、アラジール症候群(AGS)の7歳男児における局所性脈絡膜穿孔(FCE)と片側黄斑萎縮の非典型的所見について述べる。遺伝子解析の結果、JAG1遺伝子の変異が明らかになった。眼科的検査および画像所見により、後発胚中毒、脈絡膜萎縮、脈絡膜の菲薄化など、AGSに特徴的な眼症状が認められた。
結論:AGSにおけるFCEの存在はまれであり、その基礎となるメカニズムは不明である。AGSとFCEを合併した患者の経過と視力予後をよりよく理解するためには、類似症例のさらなる検討が必要である。